2018年12月23日日曜日

ハバナからの手紙(12月15日)

ハバナから書き送ったメール、その3

今回の訪問で最も驚かされたもの。
それは、キューバ製マイクロバス『ディアナ』です。
シンプルかつかわいらしい真四角のボディの『ディアナ』が地方を中心にブイブイ走っていました。

この『ディアナ』について、友人に書き送ったメールです。


〇〇さんへ
こちらこそご無沙汰しております。
今回もICAPやCTCを訪問してお話を伺ってきましたが、キューバの方向性に疑念の余地はありません。トランプの登場でオバマ以前に逆戻りどころかさらに状況が悪くなったと言われてますが、そうした困難の中でよく頑張っています。
今回の訪問で私たちを驚かせたことの一つに国産バス「ディアナ」があります。
キューバレベルの途上国で、小さいながらバスを生産しているなんて、すごいと思いませんか。しかも全国で大量に走っています。性能のほどは定かではありませんが、主に馬車を使っていたところに配置されているようです。
私はことあるごとに「ディアナ」を話題にして「キューバすごいよ、国産でバスを生産できるんだから」と言うのですが、当のキューバ人の反応は意外と冷ややかで「こっちで組み立ててるだけだよ」とサラッとしたものです。
でも、タイヤ4つで走るものを生産する技術をキューバが手にしたのは事実。凄いことです。
また、ハバナでは古いクラシックカーで個人営業していたルートタクシー(通称マキナ)が運賃を上げるためルートを細かく区切って区間ごとに運賃を請求して市民を困らせるのに対抗し、政府がマイクロバス「ルテロ」を新たに走らせています。本数は少ないですがルートをどんどん拡大しています。
先週の週末、マキナが空席があるのに停車しないので変だなーと思ったら、ストライキをやっていたそうです。と言っても、あまり統制は取れていなくて、たまたま大家のおばさんと彼女の娘の家に出かけた帰り、一台が止まってくれたので乗ることができました。
おばさんが早速運転手とストライキについて議論を始めました。と言っても「私もカサ(民泊施設)やってるけど一泊60cucだと言ったら誰が泊まる?誰も泊まらなきゃリセンシア料だって払えないわよ」という調子で一方的に説教していたわけですが。
個人経営の弊害、解決に乗り出す政府、経営努力に務める経営者、淘汰されるツール。キューバは日々動いています。

来年4月、あるグループと一緒にまたキューバに来ますが、その間にも変化があるかもしれません。というのは今月末、国家評議会で憲法改正案をまとめて来年2月に国民投票が行われることになっています。
若くエネルギッシュなリーダーのもとでキューバが何を守り何を変えるのか注目しています。
長くなりました。
これからもキューバを一緒に見守っていきましょう。

ではまた

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